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子育てに問題を抱えるのは
普通のこと?

子育てに問題を抱えていることは「普通」ではない、と多くの親が心配しています。

ですが、子育ては競争ではありません。他の親に比べて、自分の子どもの行動に手こずる親もいるでしょう。でも、どんな親でも、時にはサポートが必要です。子育てについての問題は、子どもの気質、親自身の子ども時代の経験、親の子育てスタイル に左右されます– つまり、自分が「いい親」か「悪い親」かは関係ないのです。「いい親」「悪い親」のようなフレーズや考え方から離れることが大切です。 

また、 近年では、親がストレスや不安を感じることは、より「普通のこと」になってきています。このようなストレスや不安は、経済的苦痛、人間関係の問題、仕事と私生活のバランスの問題、支援不足(例えば、家族や親戚から遠く離れた所に住んでいる場合、引っ越したばかりで近所に頼れる友人がいない場合など)などにより、悪化することもあります。幸福感と調和のある家族関係や前向きな子育てに、このようなストレスや不安は助けになりません。親がこのような苦難に対応できるように、具体的なスキルや対応策を親に伝えることが必要です。

早期に支援しましょう

もし、親が自分で子育ての課題に対応するように、私たち支援者が親を放っておいたら、子どもたちが健康で、幸せで、建設的な大人に育つと期待できるのでしょうか?子どもの自己コントロールに課題があると、子どもが2-3歳のうちから既に感じている子どもの親は、どうすればよいのでしょう?このような問題が魔法のように消えてなくなるのを、支援者はただ待つだけなのでしょか?                               

子どもの行動やメンタルヘルスの問題に対応されないままだと、どのような結果になるか、その傾向を示す国際的な研究があります。例えば、1972年にニュージーランドの ダニーデン・多職種による健康発達に関する研究 では、ダニーデンで産まれた1,000人以上の新生児の発育を追跡しました。その結果、子ども時代に自己コントロールが乏しかった子どもは、大人になった時に、身体的な健康の問題、薬物依存、経済的な問題、犯罪の問題などを抱える傾向が強いことがわかりました。同じように、ニューヨークタイムズ紙の 記事でも、親への支援は早ければ早いほどよいというエビデンスが取り上げられています。

一人で頑張る必要はありません

親が子育てを一人で頑張る必要はありません。子どもの行動と発達について、支援者は多くの知識を持っていますから、親はそれを活用すればよいのです。エビデンス(科学的証拠)に基づいた子育て支援にアクセスすることで、幼少期から思春期まで、子育ての課題を乗り切る手助けとなるスキルや対応策を身につけることができるのです。

子育てにストレスや不安を感じることは、今では普通のことで、閉じこもって悩むべきではないのです。