family mealtime

子育てコースは、父親と母親が
一緒に取り組む手助けをします。

子育て教室で周りを見ると、父親よりも母親の姿を多く見かけるでしょう。でも、それは父親が興味を持っていないからだと考えるのは間違いです。

子育て支援に関して父親が何を求めているかについて、わかってきています。子どもと大騒ぎをしたり、スポーツをするだけではない、すばらしいお父さんになりたいと思っているのです。

子育てプログラムで最も学びたいトピックを父親に聞きました。以下のような回答がトップに挙がりました:

  • 子どもの自信と社交スキルを向上させる方法
  • 自分の子どもと前向きな関係を築く方法
  • 行動の問題に対処する最善の方法
  • 子どもの学校生活や人生がうまくいくよう手助けする方法

このフォーカスグループは、Journal of Child and Family Studies』という学術誌で発表されたばかりの初期研究の一部として行われました。この論文は、ニュージーランドにあるオークランド大学の子育てリサーチグループのTenille Frank氏とLouise Keown博士によるものです。(私はこの大学の客員教授をしており、University of Queenslandの研究員であるCassandra Dittman博士と共にこの論文の共著者となっています。)

父親は、ただの脇役のように感じながら子育てプログラムに参加することがこの初期研究で明らかになりました。ここで素晴らしいのは、父親が子どもとのやり取りの重要性を知って、子どもと遊ぶようになるにつれ、子育てにもっと積極的に関わるようになり、良質の時間を子どもともっと過ごすようになることです。

例えば、次のような父親の感想がありました:

  • 「最初は妻をサポートするつもりで一緒に参加しましたが、自分も多くのことを学んでいることに気がつき、参加してよかったと思っています。自分も家での子育ての一員ですからね。」
  • 「コースを修了した後、子どもと以前より遊ぶようになりました。そのおかげで親子関係がよくなって、子どもの行動も改善されました。」

子育てプログラムを修了した夫婦は、もっとお互いが協力することの利点も発見しました:

  • 「前よりたくさん話すようになりました。一緒に話すと、いいことが起こります。」
  • 「以前は妻が爆発するのを見て『一体何なんだ?』と思っていたものですが、今は妻の我慢の限界だと分かると、助けに入ります。」
  • 「私の気持ちが楽になり、妻と同じ考えを持つようになったことに感謝しています。」

ここで、父親が子育て教室または他の種類の子育てプログラムで一番扱って欲しいテーマを聞いた質問に戻りましょう。第1位の回答(85%)は、「子どもの発達における父親の前向きな影響」でした。

つまり父親は、子どもの発達に自分が重要な役割を果たすのだということを確認したいのです。

そのような確証が父親に与えられていないのは悲しいことです。しかし、父の日以外は、「怠け者の父親」、よい手本ではない父親などについてメディアが伝えているのをよく聞くことを考えると、驚くことではないでしょう。最近の映画、テレビ番組、広告などで、父親は、妻が呆れた顔で常に夫を正さないといけない、役に立たない人のように、日常的に描かれています。その描かれ方は不公平でもあります。、

性別に関する他の固定観念と同様に、これは役に立ちません。変わりつつあるのですが、多くの男性が未だに自分の感情について話すことを心地よく感じていないのは事実でしょう。男性は「男らしく」あるには、常に強く、恐れることなく、有能でなければならない、と信じて成長したかもしれません。男性が不安や恐怖、または優しい気持ちさえ周りの人々に表現できない時に、これは問題を生みます。

ですが、母親同様父親も、物事の古いやり方に縛られる必要はないのです。

父親は、子どもの発達に独特の素晴らしい貢献をすることができます。子育てクラスやプログラムで、母親とは少々異なる関わり方をするかもしれませんが、父親・母親両方がプログラムから大きな恩恵を受けることが可能です。例えば、お互いのパートナーとしての関係がよくなった、というのはよく聞かれます。

今こそ、父親が子育てでできることをもっと強調して、父親のスキルや親としての自信を築くよう促すべきです。子ども、パートナー、および父親自身への波及効果は、父の日だけではなく、 一年中ずっと続きます。